JAXA 火星衛星探査計画MMX について知ってほしい7つのこと

JAXA

話題のJAXAの新プロジェクト「火星衛星探査計画 MMX」のニュースを見て、もっと分かりやすく知りたい!という方に、
UchuryがMMXについて解説します。

本記事のテーマ:JAXA 火星衛星探査計画 MMXについて知ってほしい7つのこと
このサイトの信頼性:Uchuryは、JAXAからJAXA商品化許諾「JAXA COSMODE」ライセンスを取得し、JAXA公認の火星衛星探査計画MMXのプロジェクトグッズを制作販売しております。

それでは順に見ていきましょう。

  • MMXについて知ってほしいことは7つあります。
    • ①JAXA 火星衛星探査計画 MMXとは何か
    • ②JAXA 火星衛星探査計画 MMXの詳細な計画について
    • ③JAXA 火星衛星探査計画 MMXの探査機のフォボスへの着陸について
    • ④JAXA 火星衛星探査計画 MMXの探査機のフォボスへの試料採取について
    • ⑤火星の月 “フォボス”と“ダイモス”について
    • ⑥地球外生命体 がフォボスにいる可能性について
    • ⑦JAXA 火星衛星探査計画 MMXの探査で何がわかるのか

①JAXA 火星衛星探査計画 MMXとは何か

MMX( Martian Moons eXploration )とは、火星の周りの、地球でいう月にあたる衛星(えいせい といいます)を、探査する計画のことです。

来たる2024年に探査機(たんさき)が 火星の衛星(えいせい)に打ち上げられます。

着陸した探査機が、衛星にあるサンプルを持ち帰るミッションを「サンプルリターン」といいます。

JAXAの“火星衛星探査計画”をMMXというのです。
MMXのHPへ  http://mmx.isas.jaxa.jp/

「火星の衛星」とは、 MMX( Martian Moons eXploration )の中にも“Moons”という文字が入っているように、
地球でいう“月”のことです。

火星には2つの月があります。

大きいのが “フォボス”小さいのが“ダイモス”です。

(Credit: NASA)

MMXでは、これまでどちらに着陸するか決まっていませんでした。
2020年2月19日に文部科学省で開かれた専門家の部会で、 “フォボス”に着陸させることが発表され
「火星衛星探査計画 MMX」の計画が了承されました。

フォボス  (Credit: NASA)

2024年に探査機(たんさき)が 火星の衛星(えいせい)に打ち上げられ、
サンプルリターンに成功すれば、
世界初の快挙です!

探査機が持ち帰るサンプルを調べることは、
火星の衛星の起源や、惑星の謎、地球へ水がもたらされた過程の解明に繋がります。

最近では、「はやぶさ2」という探査機が、小惑星リュウグウのサンプルリターンに成功しましたが、
この「火星衛星探査計画 MMX」は
「はやぶさ」「はやぶさ2」で日本が確立したサンプルリターンの技術を継承しています。

ただ、「はやぶさ2」との大きな違いが2つあります。

「火星衛星探査計画 MMX」は天体への着陸をすることと、
はやぶさ2のサンプル採取量0.1gよりも 100倍以上多い「10g」以上のサンプルの採取を目指している事です。

このため、「はやぶさ2」よりも難しいミッションになるのです。

②JAXA 火星衛星探査計画 MMXの詳細な計画について

MMXの軌道計画図 (Credit: JAXA)

「火星衛星探査計画 MMX」計画は、
探査機(たんさき)が2024年に地球を飛び立ち、1年弱の時間をかけて火星圏に到達します。

その後、探査機は3年間かけて、火星の衛星を周回しながら観測する予定です。

探査機が着陸をする“フォボス”の地表の様子は、実際に行かなければわかりません。
その為、ミッションの前半は
着陸に適していて科学的な価値が高い場所を選び、
場所が決まったら複数回の着陸とサンプル採取に挑みます 。

この着陸とサンプル採取は、まだ世界で誰も成し得ていない、とてもチャレンジングなミッションです。

ミッションの後半は、科学的な観測と、もう一方の“ダイモス”の観測を行います。

打ち上げから5年後に、探査機は、
火星の衛星(えいせい)“フォボス”のサンプルを持って地球に帰還する計画です。

③JAXA 火星衛星探査計画 MMXの探査機のフォボスへの着陸について

(Credit: JAXA)

火星の衛星 (えいせい)“フォボス”は、
はやぶさ2の際に探査した“リュウグウ”よりも大きく、重力があります。
重力があると、探査機が「着陸して」物質を採取する事が出来ます。

着陸の最大のカギとなるのが、“着陸脚(ちゃくりくきゃく)”といわれる脚(あし)です。

しかし、 火星の衛星 “フォボス” は
地球に比べると数千分の1の小さな重力です。
探査機の着陸時に運動エネルギーが残っていると、転倒の恐れがあります。
緻密な計算が必要なため、日本の技術者や研究者達が今、“着陸脚”の開発に力を注いでいるのです。

火星衛星探査計画 MMXの探査機のフォボスへの試料採取について

探査機は、火星の衛星(えいせい)“フォボス”に着陸をしてから、サンプル採取を行います。

サンプル採取に使われるのは、海底探査にも使用されているという
”地中に筒を打ち込むタイプ”の「コアラー」といわれる装置です。

はやぶさ2の時は「タッチダウン」(一瞬で接地し、一瞬で離れるサンプルリターン方法)という方法でサンプルを採取しましたが、
はやぶさ2の時よりも多くのサンプルを採取するためには、
探査機の着陸と、コアラーを使うことが重要なのです。

火星の月フォボスとダイモスについて

火星の衛星(えいせい)の始まりには2つの説があります。

遠くから来た小惑星(衛星えいせい)が火星の重力に捕まったとする「捕獲説(ほかくせつ)」

火星衛星の捕獲説 (Credit: JAXA)


巨大天体衝突 (ジャイアントインパクト) といわれる、
火星に巨大な天体(てんたい)がぶつかってできた 「衝突説(しょうとつせつ)」です。

火星衛星の衝突説 (Credit: JAXA)



「火星衛星探査計画 MMX」は、サンプルの分析と観測によって、
この2つの説に科学的に決着をつけることが目標です。

これまで、フォボスとダイモスの始まりは「捕獲説」であると考えられていました。

なぜなら、火星の衛星“フォボス”と“ダイモス”は、
火星や地球の月よりも小さく
形がいびつで、火星と木星の間に存在する他の小惑星と似ているという特徴があるからです。

しかし、“フォボス”の軌道は火星の赤道と似ているため、
「捕獲説」の説明が難しくなっていました。

その後、「衝突説(しょうとつせつ)」で出来た可能性が高いという説が提案されました。

火星の北半球には、太陽系最大のクレーターが存在しています。
このクレーターが、巨大な天体がぶつかって出来たのではないか
という考え方です。

実際にどちらの説が正しいのか?を決めるには、衛星の物質を分析するしかありません。

もし、 捕獲説 が正しければ
フォボスのサンプルは、約46億年前に太陽系誕生の時に生まれたままの状態です。
その為サンプルを調べると、地球型惑星の水などがどこから来たのかが明らかになります。
火星の衛星の始まりや、火星圏の進化の歴史が分かる可能性もあり
その他の惑星系の誕生や進化の解明も期待できます。

また衝突説(しょうとつせつ)が正しければ、
火星に衝突した天体と、その時に付いた火星の表面物質と、
火星のマントル(衝突の時に火星の深いところから掘削(くっさく)された物質 )のサンプルが含まれている可能性があります。
この場合、MMXは一回のサンプルリターンで3種類の物質を持ち帰る事が出来るため、期待されています。

地球外生命体がフォボスにいる可能性

火星は、今でも微生物などの生物(いわゆる地球外生命体)がいる可能性がある惑星です。

もし 火星の衛星(えいせい) の始まりが衝突説」だった場合は、
“フォボス”と“ダイモス”に
火星の地球外生命体が付着している可能性があります。

火星 (Credit: NASA)

もし、採取するサンプルに地球外生命体が含まれる可能性があれば、
それを考慮した探査計画が求められることになります。

しかし「地球外生命体を持ち込んでしまう」可能性のある探査ルールは非常に厳しく、
技術的にも、コスト的にも非常に負担が大きくなってしまいます。

その為、MMXのプロジェクトチームは、
地球外生命体がサンプルに含まれる確率を計算によって立証することにしました。

その結果、「実質ゼロ」を意味する100万分の1以下であることが示され、
MMXは、はやぶさ2の時と同じように
サンプルをカプセルに入れて持ち帰ることができることになったのです。

JAXA火星衛星探査計画MMXの探査で
何がわかるのか

火星 (Credit: NASA)

MMXミッションでわかること

今回のサンプルリターンの対象となっている“フォボス”は
太陽系のタイムカプセルのようなものです。

“フォボス” は約46億年前に太陽系誕生の時に生まれ、
未だ当時の姿をとどめたままなのです。

その為、フォボスの成分を知ることで、「太陽系の始まり」を解明することができます。

では、MMXによって分かる事をみていきましょう。

●火星の衛星の始まりが明らかになり、火星圏の進化の歴史がわかります。
●太陽系がどのように生まれ、どのように進化してきたのかが分かります。
●私たち人間のような生命をつくる元になった材料がどのようなものなのか?
について重要な手がかりが得られる可能性があります。
●その他の惑星系の誕生や進化を解明する上でも不可欠であり、
惑星科学や宇宙での生命起源研究の発展に繋がります。
●原始地球や火星などへ水がもたらされた過程の解明が期待できます。
●「衝突説」が正しい場合、火星の物質も手に入れることができます。

つまり、「火星衛星探査計画 MMX」は、単に衛星を知ることだけでなく
今後の惑星科学の中で重要な意味を持っているのです。

さらに、
MMXという世界初のミッションを実現するためには、
火星圏へ往還する技術や着陸に伴う技術、滞在し探査する技術、サンプリング採取の技術の獲得も必要となります。
この研究と技術の向上によって、科学技術の進歩も期待できるのです。


Uchuryでは、この壮大な宇宙のロマンをプロジェクトグッズにしました。
なんと、「持つだけで宇宙貢献」が出来るアイテムなのです!

(Credit: JAXA)

このグッズは、JAXA商品化許諾「JAXA COSMODE」ライセンスを取得し、
JAXA公認商品として販売するため
ご購入金額の一部が、JAXAにロイヤリティとして貢献されます。

皆さん、一人一人が宇宙開発に参加することになるのです。

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皆さん、このグッズを身に付けて、2024年の打上げを楽しみに待ちましょう!!

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